庭で出会う鳥、出会わない鳥….つくばで自然な庭をつくる

庭をつくり、実の成る木があると鳥が来る。葉陰が濃いと、小さな野鳥に隠れる場所を提供することにもなる。つくばの自宅庭には、シジュウカラ、キジバト、メジロ、ウグイス、エナガ、モズ、あたりがレギュラー。冬はジョウビタキが目立つ。近くに樹洞のある木があるためフクロウの声も聞こえ、夏の明け方はヌエの声も寂しく響く。
キジ、庭には来ない鳥
この写真は捕えられたキジの雄。庭では、よほど広くないと出会うことはない。狩猟のとらえ方は人によってさまざま。肉が好きな方でも、切り分けられた血が見えないきれいな肉を購入すると、それが生き物であったことを思い出すことは少ないか。ときどきにでも生前の姿のままから肉を食べるまでの工程をふむと、それが命であったことを思い出す。子どもといっしょに、お話しをしながら鳥の羽をむしると、唐揚げも串にささった焼き鳥も、生きていた命であったことを少しだけ理解してくれそうだ。

じつはキジやヤマドリ、野生のものばかりでなく、人の手によって養殖され放されている。そのあたりの県の方針は「鳥獣保護事業計画書」に詳しく、放鳥には狩猟者育成の意味もおおきいことに気づく。その放鳥された個体かどうかまで確認できなかったが、早朝、意外なほど町なかでキジにであうことがある。2014年の夏は、コストコ裏の車道をトコトコ歩くキジに会った。もともと山深い環境よりも、平地や低山地を好むので、まだ雑木林やそこに隣接する広い野原のようなところがパッチ状に残るつくばでは出会いやすいのかもしれない。低く屈むような体勢で隠れていたりするので、突然足下近くから飛び立つキジに驚かれた人もいるはず。

キジを美味しく食べるには、薄い皮を大事にすること。皮の油身のようなところにこそ、キジの香り(キジ臭さ)があると教わった。むしりきれなかった毛はバーナーで焼いて解体。解体があまりに上手く行かないときは、葱、生姜、小麦粉と混ぜて「たたき」にしてしまえば、下手さは誰にもわからない。その臭いが嫌で、皮を残らず剥いで料理すると、くせもなくなり普通のニワトリのようになるが、代わりに野鳥を食べている感覚はうすれてしまう。


つくば、茨城のお庭屋 ニハソノ 地域の自然に沿った植栽、造園、外構
樹木医・森林インストラクターの経験と知識からのプランづくり~施工・管理まで