. . . 前回の続き
② 見えすぎない、でも気持ちのいい庭に
庭でゆっくり食事をするなら、周りの視線を気にせずに過ごせる空間がいいですね。「防犯上、外から見えたほうがいい」とも言われますが、それも ケースバイケース。木々で囲めば、適度な目隠しになりつつ、風よけにもなります。また、庭のデザインを決めるとき、「全部芝生」よりも、土のままの部分を残すほうが後々の楽しみが広がります。少し様子を見ていれば、勝手に感じのいい野草が生えてくることも。(ただし、新しい造成地では、外来種のような雑草が生えがちですが…)
③ いつものごはんが「特別な時間」に
庭で食事をする時間がもっと豊かになるのは、ちょっとした工夫次第。
• 季節の花をそばに …「このお花、この葉っぱどんな匂いがする?」と好奇心をついてみる。
• よその家の「お昼ごはんの香り」を味わう …あぁ、ちょっと覗いている気分になってしまう??
• 庭で収穫したものを一緒に食べる …「外で食べるとなんでも美味しくなる?」
今あるものだけで楽しもうとする、素朴な前向きさが正統な庭ごはんかな。庭から見えるもののおしゃべりしがら子どもと話そう。

庭で食べる時間、もっと楽しくする庭づくりを
庭での食事は、何気ない日常をちょっと特別なものに変えてくれます。でも、「うち の庭じゃ無理かな…?」と思ったら、今からでも庭のつくり方を少し工夫するだけで、もっと居心地のいい空間になります。
• 目隠しになる木々の配置
• 自然な木陰をつくる植栽
• 気軽に食事を楽しめる芝生やウッドデッキ. . .なんでもない雑草の上に敷物するだけでも充分でもあります。
• ちょっと摘めるものを植える菜園スペース. . .庭の木々のあいだを掘り返し、水はけを改善し、ところどころに小さな畑を点在させるのもいいかな。大きな畑は気合が要ります。
お庭から摘んで、子どもと食べる経験は、つよく印象に残り、生きる力みたいなものが、 ほんの少し豊かになります。「えーっ、これも食べられるの !!??」。いつもの草を「食可」と判断して、美味しく簡単な料理(茹でるだけか ?? )をつくるパパママが、密かに驚ろかれたりもします !!
ニハソノがつくるのは、庭空間であるのはもちろんですが、それは見た目だけでなく、そこでの子どもと過ごす時間だったりします。そこは他の人からはよくわかりません。ステレオタイプのような庭と家族の写真が宣伝に使われたりしているのを目にしますが、庭は時にもっと個人的で閉鎖的なプライベートスペースでもあります。隣近所に教えたくない、なんでもないけど、至高の美味しい時間を、子どもとこっそり食べましょう。地元の植生を活かした庭づくり、里山に生える食べられる野草や、子どもが自然に触れやすい庭を提案します。
ニハソノ 樹木医、ビオトープ計画管理士 1級
森林インストラクター . . . 季節が良ければ河原で桑の実を探そう
子どもといっしょに食べものを探す庭、食べ物をつくる庭